監督就任2年目。松井稼頭央の変化
こんにちは。
株式会社西武ライオンズ広報部です。
前回のnoteでは、開幕投手の発表秘話と今井投手の意気込みをご紹介しました。
29日に迎えた開幕戦では、7回116球2安打11奪三振と大役を果たし「本当に“やってやろう”の一心で勝つ気持ちを強く持って投げました」と振り返った今井投手はチームの3年ぶりの開幕白星発進に貢献しました。
雨の予報もあった開幕戦ですが、無事に3試合を終え2勝1敗。「良いかたちで公式戦に入れた」と明日からのホーム開幕戦に向け、しっかり準備をするとした松井監督。
開幕2戦目には、新戦力コルデロを2番起用するなどして、ざわつかせましたね。
さぁ今回は、監督就任2年目を迎えた松井稼頭央の変化に迫ります。
■現状維持は衰退
今季ライオンズには新外国人選手が育成選手含め6人、その他FAや現役ドラフト、トレードなどで、多くの選手が入団しました。
新しい戦力はチームにとってプラスになることは確かで、選手たちにとっても良い刺激になります。
「変わっていかないといけない、同じことをしていても停滞するだけ」という松井監督。これは野球に限らず、仕事、人生において誰にでも言えること。
松井監督もこれまで多くのチームでプレー経験がありますが、在籍の球団が変わった選手の立場からすると、そこには必ずチャンスがあったといいます。「昔こそトレードなんて良いイメージはなかったけれど、今は移籍先から望まれていくもの、他のチームを見ることは自分にとってプラスになるし、新しい仲間との出会いもある」。
しかし、チームに残る選手たちの立場からすれば、「新戦力が来るということは、その分、試してもらえる機会が少なくなるということ。これまで多くのチャンスを提供してきたが、それを掴めなかった選手たちもいます。彼らにとっても非常に感化されるはず。これはプロの世界では当たり前のことだし、選手たちは毎年何かしらの変化を自ら起こさないと、数少ない好機は掴めない」と、厳しい一面もみせます。
中村、栗山、炭谷などのベテラン勢、レギュラーの源田と外崎も、もっと野球がうまくなりたいと取り組む姿は、チームの一員の広報担当でも、惹かれますが、成長途中の若い選手には、誤解を恐れずにいうと、歯がゆさを感じないわけではありません。これはファンの方も同じ意見の方が多いと思います。
■監督自身が変えたこと
「キーマンは自分」。昨年の監督就任会見での言葉です。
「それは今年も変わらないよ。偉いわけでも何でもないけれど、監督は決断を下す立場なので。我々は、勝つためにやっているし、勝たなければいけないというプレッシャーはありますが、勝てない試合もあるなかで、バランスをとることも自分の仕事だと思っている。なんというか、言葉にするのが難しいけど、やりがいは非常にある」。
「昨年でいえば、オープン戦と開幕直後は良かったけど、そのあと失速してしまった。僕も1年目でチームの方針や試合に勝たなければいけない、という気持ちが先行して、先を見据えた見極めができずにオープン戦を迎えてしまったのは反省。1年目だからって、何でも許されるわけなんかない。そこは気持ち的に少し引きずってしまったんだよね」。
就任早々、試行錯誤を繰り返す時期だった当時は「オープン戦ってなんだろうって思った」と振り返ります。
しかし、その経験もあって今年のオープン戦は勝敗を気にせずやろうと切り替えた松井監督。キャンプ終了後から、たくさんの選手がA班とB班を行き来しました。「レギュラーは源田と外崎だけ、その他は白紙」と公言していた監督は、開幕を見据え選手起用について、とことん試しました。
もちろんファンの皆さんが応援に来ているなかで、勝ち試合を見せたいという気持ちはありますが、秋に笑いたいからこそ、その方法を選んだといいます。
■ファンの皆さまにも変化を楽しんでほしい
自分のプレーを見に来てくれていた選手時代とは違い、監督となった今ではチームを応援してくれているファンの皆さまには勝利で恩返しをしたいと日頃から話す松井監督。
「選手の活躍とチームの勝利でファンは喜んでくれると思っているので、監督としてできることは全てやりたい。
明日からのホーム開幕は、ファンの皆さんはもちろん、我々も楽しみにしているし、よっしゃ始まったぞ!と選手たちもスイッチの入れ方が違うはず。新戦力が加わり、さらに競争が激しくなったチームですが、彼らの必死さを見てほしい。
とにかく言い訳せずに、結局のところ“やる獅かない”と思っているので、ファンの皆さんとともに、ホーム開幕3連勝したいね!これファンの方に伝えてもらいたいんだけど、『声援でチームを後押ししていただきたいと思います。ベルーナドームで会いましょう!』ってね。頼んだで!」
終わりに。
現役時代から変わらない松井稼頭央の“かっこよさ”。シーズン中のほぼ毎日を監督と過ごしている広報部員ですが、その中身のかっこよさにも惚れ惚れします。
監督だって人間だもの、喜怒哀楽があります。でもそれを絶対に表に出さない。
選手の活躍をみて喜ぶ姿、頭を抱える姿、遅くまで練習に付き合う姿、ちょっかいを出す少年の心。
これまで多くの経験を積んできた松井監督を今年は胴上げしたい、胴上げする獅かない、そんな気持ちで今シーズンも監督の横で支えていきたいと思います。