「栗山選手や中村選手のような存在になりたい」bluelegendsディレクターYukiの13年
こんにちは。西武ライオンズ広報部です。
前回の記事にもたくさんの反響をいただきありがとうございました!
まだ読んでいない方は、ぜひお読みください!
今回は十亀さんとほぼ同期、2011年に生まれた球団公式パフォーマンスチーム「bluelegends(ブルーレジェンズ)」の1期生で、現在は振り付けなどを担当するディレクターのYukiの話です。
2月3日(土)に、球団公式パフォーマー初の単独公演「えるぱ!~Lions performers party!~」を開催しました。
お越しいただいた皆さま、運営の不手際によりご迷惑をおかけしましたことお詫びいたします。
この日、約30曲にのせてダンスを披露。そのうち13曲の振り付けをYukiは1ヵ月足らずで作り上げました。
プレッシャーや悪夢に苛まれるなか、公演をやりきった原動力。
それはライオンズやbluelegendsに対する、まっすぐな想いでした。
【Yuki プロフィール】
■最初の舞台は駅前の台座
元々バスケットボールチームでチアリーダーをしていたYuki。
スポーツの応援が好きで、さまざまなオーディションを受けていたところ、当時のbluelegendsのディレクターに「うちのオーディションを受けなよ!」と言われたのがYukiとライオンズの出会いでした。
2011シーズンからbluelegendsの1期メンバーとして活動を始めます。
「当時は今ほどプロ野球球団のパフォーマーの注目度もなかったですし、環境も全然整っていませんでした。パフォーマンスする場所は、ステージというか台座という言葉の方が合ってますね(笑)音楽も全部自分たちで、メンバーが交代でスタートのスイッチを押していました。でもそれが当たり前だったから、今ディレクターができているのかも。」
2011シーズンからbluelegendsとして活動していたYukiは、2015シーズンの末に、コーチとしてディレクターをサポートしないか、と声をかけられました。
ディレクターが不在のときに、積極的にダンスをメンバーに指導していた姿勢などが球団スタッフの目に止まったそうです。
2016・2017シーズンはコーチとして、2018シーズンからはディレクターとしてbluelegendsをけん引する立場になりました。
そんなYukiには、メンバー時代から持っている強いこだわりがあります。
■チアリーダーにとどまらない、パフォーマンスチーム
「チームが負けていても、順位が低くても、どんな状況でも私たちは笑顔を絶やさず、ファンの皆さんを元気にする。ファンの皆さんが元気になれば、応援にもパワーが生まれてチームの力となる。私たちはそのために存在していると、現役の頃から言われてきましたし、今でもメンバーたちに伝えています。それが『チアリーダー=“応援”をリードする人』の役割かなと。」
「でも、それだけの役割じゃないと昔から自分たちに言い聞かせているんです。野球観戦はエンターテインメントでもあると思っているので、応援に加えて、そこにいるファンの皆さんに最高に楽しい時間を過ごしてもらいたい。だからパフォーマンスチームなんです。」
「今では、ライオンズの社会貢献活動の一環で、埼玉県内の児童施設を訪問して園児たちと体を動かしてふれあったり、ダンスアカデミーを立ち上げてこどもたちの指導もしています。ステージの上だけでなく、さまざまな舞台で活動できるようになってきたなと感じています。」
■他球団のパフォーマー公演に衝撃…新しく生まれた夢
徐々に活躍の場を増やし、チームとファンの皆さんをつなぐ架け橋として欠かせない存在になってきたbluelegends。
それでも、自分たちだけで公演をすることは想像もしていなかったと言います。
「現役の頃に、他球団のパフォーマーが単独公演すると聞いて衝撃を受けました。“パフォーマーでお客さまを呼べるのか”と。同時に“今のbluelegendsでは難しいかもしれない…”とも思いました。でも、そのときから“やりたい”って強く思うようになりましたね。」
Yukiに生まれた新しい夢。
でも、今すぐにはできないと思ったYukiが夢のために意識したこと。
「パフォーマンスだけではなく、ライオンズが行うイベントや事業に積極的に協力させてもらうようにしたり、私たちに求められていることって何だろうって考えたり。コミュニケーションを各所と密に取りながら、私たちへの信頼を積み重ねることを意識していました。」
苦節8年、小さな努力が積み重なりついに夢が叶います。
2023シーズン最後の活動を終え、振付構成の制作に入ったのは本番の約2ヵ月前。
観覧チケットは販売から2週間足らずでほぼ完売しました。
■夢は大きなプレッシャーに
なんとしてでも成功させたい。
休日もすべて振付のことを考えるほど、Yukiは振付に没頭しました。
この日のために用意した新しい振付は13曲。
通常3~4ヵ月はかかる量を1ヵ月で行いました。
いつもパワフルで、周りを元気づけるYukiも、今回ばかりは不安と隣り合わせの状況が続きました。
「球場でのステージは、あくまでもライオンズの試合があって、お客さまが見に来てくださっている。でも今回の公演は“野球がない、私たちだけの公演”だから、これを見にお客さまがお金と時間を使ってくださる。中途半端なものは見せられないと思っていました。」
また、今回は同時に2024シーズンの新メンバーが初めてお披露目するナンバーもあり、緊張感はいつもの比ではなかったそうです。
「公演当日に大雪で家から出られなくなって、会場に行けない!メンバーたちも家から出られない!どうしよう~!!!みたいな悪夢を結構な頻度で見ました(笑)」
そして本番当日を迎えます。
■90分の公演を完走し、今思うこと
公演は約90分。
この日のために用意していた約30曲のダンスナンバーをすべて披露しました。
「当日は“終わった…”としか感情がなかったのですが、翌日にいろんな人から連絡があって。その中でbluelegendsの同期が“今までのメンバー全員にとっての夢を実現してくれてありがとう”ってメッセージをくれたんですが、もうそれを見た瞬間に涙が溢れました。夢が叶った実感がそのときに初めて湧きました。」
「絶対にひとりじゃできなかったです。レオ・ライナやメンバーのみんな、OG、社員やスタッフの皆さん、なによりもbluelegendsを応援してくださったファンの皆さんがいたからです。私が1期メンバーの頃にファンになってくださった方が当日声をかけてくださって…それも本当にうれしかったな~。」
bluelegendsが生まれて今年で14年目。
Yukiはbluelegendsの歴史そのものです。
今、そして今後について思うことは。
「私、一途なんです。一度好きになったらもうずっと好き。これはライオンズもそうだし、bluelegendsのメンバーも、レオ・ライナも。特にbluelegendsは一緒に成長してきましたし…。この感情が、気持ちが、公演実施という夢を叶えるためにがんばれた原動力だと思います。本当におこがましいですけど、栗山選手や中村選手みたいにたくさんの若手選手が心を動かされるように…私もメンバーやbluelegendsを目指す子たちにとってそういう存在になれるといいなって思います。」
「もっともっとファンの皆さんと交流したいですね!レオ・ライナ含めたパフォーマーをきっかけに、ライオンズや野球を好きになってもらう人を増やしたいです。球場や地域のイベントに来てくださった方には“来てよかった”って思えるようなパフォーマンスをこれからも創り上げます。」
Yuki率いるbluelegendsに、これからも期待する獅(し)かないですね!